宇宙利用のいま
  • 2023.03.22 Wed
  • 2023.03.29 Wed

宇宙でフードテック!人工牛肉の自動生産に挑む|ICE Cubes(アイスキューブ)の利用事例

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人工牛肉のステーキを食べられる日も近い!?世界の人口増加に伴う食糧不足・栄養不足解決のため、近年注目を集めるテクノロジー「フードテック」。その技術開発に宇宙を利用した事例をご紹介します。
(画像はイメージです)

目次
食糧不足の解決に期待されるフードテック

世界の人口増加に伴う食糧不足・栄養不足解決のため、近年注目を集めるテクノロジー「フードテック」。日本でも市場が拡大し、大豆ミートに代表される代替肉や、完全栄養食など、私たちの身近でも見られるようになりました。日本を含め、世界の様々な食品メーカーによる研究や、スタートアップ企業による新たな取り組みが行われています。

宇宙生まれのステーキ!?

そんな中、2022年春、国際宇宙ステーション(ISS)でもフードテックの実験的なプロジェクトが実施されました。人工牛肉の自動生産に挑む!という、このプロジェクトに参加したのはイスラエルの培養肉会社Aleph Farms社です。同社の宇宙研究チームは、牛の細胞を増殖させ、ステーキの構成要素に分化させる2つの基本プロセスに対する微小重力の影響を調べました。
宇宙のような極限環境でのプロセスを解明することで、長期の宇宙ミッションでステーキを自動生産するシステムを開発することができます。宇宙でもステーキを食べることができるようになるかもしれません!

研究成果を、地上の食糧課題解決へ

また、その技術や知識は地上での人工肉生産にも活かされ、生産効率の向上と環境負荷の低減への貢献も期待できます。Aleph Farms社は、この研究成果から、より持続可能で強靭な食糧システムを開発することを目標としています。
人工肉(培養肉)の研究は日本国内でも行われており、近い将来私たちも、人工牛肉のステーキや牛丼、焼き肉を食べられるようになるかもしれません。

この宇宙利用サービスは、ベルギーのスペース・アプリケーションズ・サービス社が提供するICE Cubes(アイスキューブ)の活用事例です。

●Source(英語サイト)
『Axiom-1 RAKIA - Cow cells orbit Earth for high steaks』

ICE Cubes設備
©Space Applications Service

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